前号では「改正相続法」の概要をお伝えしました。今回はその中で「特別の寄与」についてお届けします。
~ 義父と長年同居し、その介護も担った妻。いざ相続が発生すると義弟からこう言われました「相続人でないから財産は一切渡さないよ」。義弟は遠方に住み介護を手伝ったこともありません。あんなに大変な思いをしたのに…!
どこかのドラマにありそうですが、改正相続法によって妻はこう言えるようになります。
✧「特別の寄与」( 特別寄与料請求権 )とは…
相続人ではない親族が、被相続人に介護などで貢献した場合、相続人に対し金銭を請求できる制度
✧ しかし 認定のハードルは高い ?
・協議が整わない場合は、家庭裁判所に申し立てが必要
・‘介護サービスの手配’や‘日々のお見舞い’等では、認定は難しい可能性
特別寄与料として受け取った金銭は相続税の対象となり、「子の配偶者」は 2割加算 された相続税を払わなければなりません。
介護等で世話になった親族に 金銭的に恩返しをしたいのなら、「生前に贈与」を行うことも一案です。税負担が軽くなる場合もあり、また、親族間の「争族」も防ぐことに繋がるかもしれません。
会社設立から組織再編、事業承継、相続など
「もう少し詳しく知りたい、相談したい」という方、
どうぞご一報ください。