国税庁が2020年分の路線価を発表しました。路線価とは、主要道路に面した土地の1㎡あたりの標準価格で、 毎年7月1日 に発表されます。土地の価格を示す指標には、他にも公示価格や実勢価格など様々なものがありますが、 路線価は相続税や贈与税の算定基準として使われます。
✧ 銀座、35年連続で日本一
全国平均は前年比1.6%のプラスとなり、5年連続で上昇しました。銀座の最高価格は1㎡あたり4,592万円で、昨年に続いて過去最高額を更新しています(昨年4,560万円)。都内で上昇率が最も高かったのは浅草雷門通りで、昨年に比べ33.9%上昇し、5年前の約2.5倍の水準となっています。外国人観光客の増加が路線価を押し上げる大きな要因となっています。
✧ 新型コロナウイルス感染症による影響は反映されていない
一方、路線価は1月1日時点での評価であるため、その後の新型コロナウイルス感染症による影響は反映されていません。感染拡大後、外国人観光客の姿はほとんどなくなり、経済活動の停滞により不動産売買も減少していることから、足元では地価が下落している可能性があります。
✧ 地価下落の場合、路線価の減額修正が検討されている
国税庁は、毎年9月頃に公表される基準地価が、新型コロナウイルス感染症の影響で広範囲で大幅に下落した場合、その地域の路線価を減額修正できる措置の導入を検討しています。
(※基準地価とは:都道府県が不動産鑑定士の評価を基にまとめる7月1日時点での地価)
詳細は今後判明する見込みですが、路線価は2020年中に発生した相続・贈与に適用されるため、動向に注意が必要です。
✧ 銀座K.T.C税理士法人の「相続カルテシステム」では、毎年の路線価に合わせ土地評価を最新のものに更新し、相続税のシミュレーションを行います。いよいよ今年7月からは、法務局による自筆証書遺言の保管制度が実施されます。相続に備えるためには専門家による正確な現状把握がカギとなります。
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