Vol.81でも触れましたとおり、令和7年分の所得税等の確定申告より、特定の基準所得金額の課税の特例(極めて高い水準の所得に対する負担の適正化に関する措置)が始まりましたが、令和8年度税制改正によりさらに対象者の範囲が大きく広がることになりました。
極めて高い水準の所得に対する負担の適正化措置(「いわゆる【ミニマムタックス】)について、令和8年度税制改正において、追加納税額の計算の基礎となる基準所得金額から控除する特別控除額の引き下げ及び税率の引き上げが行われます。
所得税は、所得に応じて税率が上がる累進課税が基本ですが、所得が一定規模を超える層においては、税負担率の推移が穏やかになる傾向(通称『1億円の壁』)が見られました。これは、主な収入源が分離課税(一律約20%)の対象となる株式売却益や配当などの金融所得であるためです。
この制度は、所得の種類に関わらず、全体の所得水準に応じたより均等な税負担分担を目指すものとして導入されました。
①基準所得金額から控除する特別控除額
改正前・・・3.3億円
改正後・・・1.65億円
②税率
改正前・・・22.5%
改正後・・・30%
令和9年分以後の所得税から適用されます。
◇株式(特定口座を含む)や不動産の譲渡による多額の所得の発生が見込まれる場合にはこの制度の影響を受ける可能性がございます。
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